2022/11/28
師走を前に
最近、スマホの悪影響に関する記事をよく目にするようになりました。「子供がスマホ中毒になると脳の成長が止まってしまう」「1日のスマホ使用時間が長いほど学校の成績が低下」等といった内容。何に使っているのか、観ているのかにもよるようですが、つくづく怖いなと思ってしまいます。自分の子供に持たせたのは高校生になってからで、今のところ見る限りでは自分で使用時間をセーブできているのではないかと思っていますが、実際はどうなのかわかりません。
また、日本では大人でも8割がスマホ依存で体調にも悪影響が出ているのではないか、といったものもありました。記事での調査対象者の1日のスマホ平均使用時間は4時間以上とのこと。私も仕事でノートPCを使いますし、SNSだって使用していますが、スマホに関しては個人的にはできる限り見なくて済むに越したことはないと思っています。休日に外出する際も持って行かないほうが多いかもしれません。妻は買い物や決済なんかにも使っているようですが、私のほうは全くなし。出張で交通機関やホテルを予約する等の機会も激減していますし、電話とメールの機能があればそれだけで十分便利だと思っているくらいです。考えが古いことに加え、おそらく「面倒くさい」が前面に出ているのでしょうね。
話はまったく変わりますが、もう一つ気になるニュースがアマゾンやツイッターといった巨大企業での大量解雇。解雇者数はメタで1万1千人、アマゾンで1万人、ツイッターでも8千4百人に。コロナ禍での巣ごもり需要が減ったことや、不景気による広告費の削減などが理由のようですが、そもそも社員数自体が多いといってもこれだけの人数を一挙に解雇することには驚くばかりです。
おそらく、雇用形態自体がジョブ型となっていることから、成果が出ないケースなどは契約にもとづき対応しているのでしょうか。日本では、法律に基づき一定の要件を満たさなければ解雇は難しいことはご承知の通り。更には企業側の制度整備が不足していることに責任があって解雇が成立しないケースも多いようです。そんなことを背景に大手企業を中心に希望退職を募るなどがなされていますよね。多くのケースでは中高年層が対象になっており、2021年では上場企業の社員約2万人がその対象になったようです。直近でも大手の保険会社グループが6千人以上の希望退職を計画しているという記事が出ていました。
国内でも解雇の要件をもっと緩和して、人材の流動化も促進すべきといった論調があることにも注目していく必要があると思います。政権もリスキリングの支援等を前面に出していますよね。もちろん、多くの成功例が導かれ、経済がプラスの方向へ進んでいく大きな要素になれば何よりですが、成功に終わるケースは今のところ一握りの方々に限定されるようにも見えてしまいます。もちろん、企業側にも社員の学ぶ機会を一層増やしていくことが求められていることは間違いないでしょう。一方ではこのコロナ禍でこれまで以上に良い条件で再就職先を見つけること自体が困難極まりないように感じてしまう自分もいます。希望退職の後、対象となった方々はどのような進路を選択されているのか。
若い方々の就労への動きにも変化があるようです。厚生労働省が公表している、新規学卒就職者の就職後3年以内離職率(令和2年度)は高校卒で36.9%、大学卒でも31.2%にもなっています。前年比では減少しているようですが、それでもこの数字には驚かされます。
3年以内の転職では身に付けたスキルもそう多くはないと思われますし、待遇面でより良い企業への転職は困難が伴うことも想像されます。確かに高校生の就職は1社しか受けることができない制度が一般的になっている等から、入社したは良いが自分と全く合わないことでの退職を優先するといったケースが出てきても不思議ではないのかもしれません。
当社では2023年度に入社してもらう新卒の方々が例年より多くなりそうです。選んでくれたことは嬉しい限り。しかしながら、前に記載のようにここで満足してしまうのは大きな間違いであるということを再認識しているところです。入社後の対応が如何に大事であるのかを考えさせられます。
さて、もうすぐ師走ですか。博多駅前もイルミネーションが点灯し、周辺もコロナ前のようにキャリーバッグを引いた観光の方が増えてきました。駅周辺も先週、先々週の週末はびっくりするくらいの人出でした。社会のコロナに対する考え方や姿勢も随分変化してきたように思います。世の中にとっては良いことだと思いたいですね。
私も今年1年でやり残したことはないのか、あらためて振り返ることにしたいと思います。