オンラインで音大生と高齢者をつなぐ

週末から久しぶりに夏の青空が戻ったかなといった感じだったのですが、気が付けばもう暦は9月なんですよね。コロナ禍での生活に加え、例年にない8月の大雨、長雨。残念ながらいつも通りの夏を感じることはほとんどありませんでした。唯一良かったなと思えたことは、あれだけ開催が疑問視されていたオリンピックだったのですが、多くの日本選手の活躍が印象的な大会となり私自身も始まる前まではどちらかと言えば否定的だったのですが、大会によるコロナの影響も限定的で、やって良かったという感覚が自然と湧いてきたような気がしています。

しかしながら、コロナの勢いは当面抑えることが難しいようですね。最近では一定の年齢層でワクチン接種が進んでいるものの、デルタ株の拡大もあって若い世代の陽性者数の割合が急増していることが危惧されます。介護業界でも、社員の子供たちが感染したというケースが増えており、サービス提供に影響が出始めているといったことも聞きます。若い方々へのワクチンが浸透していくまで、感染予防を徹底するしかないのでしょうか。

話は少し前に遡りますが、梅雨の始まる前の6月頃、大学時代のラグビークラブの先輩から連絡をいただきました。内容は、その先輩が経営する会社が主催した学生アイデアソンで「高齢者向けライブストリーミング音楽提供サービス」というものが提案され、非常に良いと思うのだがどうだろうかという相談でした。
音楽と福祉に高い関心を持ち勉学を続けている音楽大学の学生からの提案です。「音楽を通じて世代を超えて高齢者と繋がり、コロナ禍の今だからこそ音楽のもつパワーを活用すべき」というアイデアで、オンラインでの双方向のコミュニケーションをとりながら、ライブで音楽を楽しんでもらうことが可能となるというものでした。私自身もこんな時世だからこそ介護サービスの利用者にとっても、またコロナ禍で活動が制限されている学生さんにとっても、双方にとってきっと有効に機能するのではないかと思い実証実験に進もうということになったのです。

当社側は認知症グループホームと小規模多機能型住宅に協力してもらいました。初めての試みであったため、各施設のスタッフには準備段階から少々負担をかけてしまいました。しかしながら、様々今後に向けての課題が見つかったものの総じて好評に終わったことはとても良かったと思っています。
利用者の皆さんもやはり音楽には関心も高く、また画面を通じて会話する等も楽しんでいただけたようです。スタッフからも、実験前は疑心暗鬼だったけれども利用者の皆さんの普段見ないような一面も見られる等、学生さんには今後も更に磨きをかけてもらい利用していきたいという発言があっていました。

コロナ禍、多くの介護施設ではご利用者の外出やご家族との面談など多くの制限がかかってしまい、見えないストレスもきっと大きなものになっていることだと思います。そんな方々にとって楽しみが少しでも増えていくことは、介護の現場にとってもプラスでしかないように思えます。
今回は事業者にとってもすごく新鮮な機会でした。日々、限られた中で利用者の方々と対峙していると、なかなか外で何が起こっているのかを知る機会も減ってきてしまうでしょう。そんな中での学生さんからの提案は「井の中の蛙になっていないか」ということを問いかけられたようにも受け取れます。
また、大学生の皆さんにとっても就職活動が非常に厳しい状況になっている中で、このようなアイデアが具体的に事業化されていくことは、すごく前向きに将来を見据えていくことが出来る要因になっていくのではないかと思います。まさにWIN WINといったところでしょうか。

今回の実験を通して提供側の皆さんにとっても、高齢者の方々が相手だから故の様々な課題が見つかったようです。是非とも一つ一つをクリアしていただきサービス内容をブラッシュアップしていただきたいし、1人でも多くの学生さんたちが、1人でも多くの介護が必要な高齢者の方々に寄り添える機会を創ってくれることを期待しています。

皆さんも少し覗いてみてはいかがでしょうか!
https://www.facebook.com/hiyoko2021music

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