2022/10/13
幼稚園児の送迎バス放置事故死から
10月に入り日中の晴天も爽やか。本当に気持ちの良い季節になってきましたね。ウクライナ問題や物価上昇などは引き続き気になるところですが、コロナ警報も解除され少しずつ生活環境も変わっていくのかなと思います。食欲の秋、美味しいものも楽しんでいきたいなといったところでしょうか。
今朝のニュース記事に幼稚園等における送迎バスでの児童放置防止に向けて、点呼や安全装置装着の義務化がなされるということが出ていました。福岡や静岡で連続して起こった死亡事故が背景にあるもので、静岡県は当該幼稚園に再発防止策提示をはじめとした改善勧告を出すということも。悲しい事件は起こってほしくないものです。
「対策を講じることは当然だな」で終わってもよかったのですが、点呼を徹底することや安全装置を設置することを義務付けるという対処の範囲で、本当に再発が防止できるのかという疑問も残ってしまうのです。「装置が故障していた」「点呼する一覧が間違っていた」ということがあれば、また同じことが起こってしまう可能性が大きいのではないかと。
もし、皆さんが保育士さんや運転手さんであったとしたら、大事な子供たちを預かっている身としてバスに放置したままにしていないかといったことにどう向き合っていかれますか?日頃から子供一人一人にしっかりと責任と関心をもって接していれば、安全装置がなくても降車の際には自らチェックされるのではないでしょうか。ついうっかり・・が起こってしまうとは考えにくいのです。装置を設置する、ルールを徹底するということは勿論大事なことだと思います。しかしながら、問題の本質は上記のようなもとで、日常の業務をこなすことに終始するという雰囲気や慣習が組織やチームに染み着いていないか、というところにあるのではないかと思えて仕方がないのです。
当社のことも頭に浮かび、これは幼稚園等のみならず、我々がかかわる介護サービスの現場でも同じことが言えると改めて考えていました。サービスの時間を忘れていた、飲んでいただく薬に間違いがあった、といったことが残念ながら起こってしまっている。そこでは再発防止に向けて話し合いがなされ対策を講じていくことがおこなわれています。しかしながら、時間を空けずに同じ事業所でまた同じことを起こしてしまっている例があります。情報システムの活用やチェックプロセスの組み立てなおしといった「手段」を再考していくことで再発防止ができる、ということで終わってしまっていないか。再発してしまう理由の本質は、職員一人一人が自分の担当する利用者の方々、あるいは職員間でも関心と責任をもって接することができているのかということにあるのではないか。本当に関心が薄いのであれば、いくら手段を変えても再発を防止できないことになってしまうという危惧。特に機械や設備ではなく、人を相手にする仕事ですから。
しっかりやっている事業所、職員が大半だと思っています。しかし一部でそんな状態にある結果が表面化しているかもしれないのであれば、どこをどう見ていけばそれが把握できるのか。また、何をどうすればもっと良い状態にしていけるのか。自分の中でも少しずつですが整理をしているところです。個々の知識や技能レベル以前の問題。拠点や事業所の中で「笑顔で挨拶がきちんとできているのか」「自然と助け合いができるチームになっているのか」あるいは「愚痴や悪口が常時出ていないか」といった点を見ていくことがとても重要ではないかと考え始めています。結果的に「職員相互に、また利用者の方々に関心をもち、活気のある職場となっているのか」をです。今月末から事業責任者の方々をはじめ、事業所の管理者や主任の方々と向き合える場が持てるようなので、きちんとお伝えしながら考えていただく場にしたいと思っています。
話は変わるのですが、昨日、家に帰ってビールを飲みながらいると、テレビに週間天気が。「今日は12日か、何かあったよな」と引っ掛かりながら向かいにいた奥さんに「今日、何の日?」と聞いたら「何かあったかな?」との反応。私、思い出しました、結婚した日でした。そう伝えると「そうやったね、忘れとった」と。「もう何年経ったかね?」と聞いてみると「30年弱やない」と。適当。少し気になったのか結婚指輪を持ち出して「これに日付が彫ってあるよね」と見てみたは良いが、字が小さすぎて二人とも眼鏡をかけても読み取れず。娘を呼んで見てもらうこともせず、そこで話は終了。時間経つのは早いな、まあいいかと思いながら1日が終了。時間が経つのは本当に早いんですよね。大きなお世話かもしれませんが、皆さんも是非やりたいこと、やるべきことは少しでも早く取り掛かってください。