「介護大手の賃上げ」新聞記事から考えること

ラグビーワールドカップも予選プール中盤。
ジャパンの大活躍もあってものすごく盛り上がっていますね!
ラグビー経験者としては、生きているうちにこんなジャパンの活躍を見れることがとても嬉しく、代表選手をはじめとした関係者の方々には心から敬意を表すとともに本当に感謝しているところです。
このまま、予選の後2ゲームも勝って、全勝で決勝トーナメントにあがってもらえればもう何も言うことはありません。

ラグビーはルールが難しいと言われますが、今まであまり試合をご覧になったことがないような方でも、十分にラグビーの良さを楽しんでいただけていているのではないかと思います。
観客席やパブリックビューイングでの盛り上がりを見ていると、サッカーや野球とはまた違った楽しみ方があることを知らされます。
観客席のファンも、敵と味方で場所が分かれることなく、ごちゃ混ぜでの盛り上がり。
とても良いことだと思います!

もう一つは、ジャパンの中の外国人の選手たちの姿勢の素晴らしさでしょうか。
国籍は違えど、これだけ一つのチームとして躍動している彼らを見ると、尊敬や感謝といった気持ちしか浮かんできません。

外国人の労働者が増えていっている日本ですが、近い将来、このチームのような光景が全国至る所で、多くの職場で見れるようにしていかねばならないのでしょうね。


さて、話は変わりますが、今日の日経新聞から。
「介護大手 5万人超 賃上げ」「ベテラン介護職賃上げ 大手8社 SOMPOは最大23%」といった記事。

見出しだけ見ると、人手不足で苦しんでいる介護業界において、いかにも限られた大手事業者だけが賃上げに対応出来ている・・と読めるんです。
ものすごく違和感を感じたのは私だけなんでしょうか。

介護職員の賃金が上がること自体は個人的にも賛成です。
企業としても独自に努力していかねばならないと考えています。
違和感があるのは、今回の制度導入と賃上げを大手だけ実施していると読めること。

記事を読むと、この10月から介護職員を中心に制度が導入される「特定処遇改善加算」を活用し賃上げに動くというもので、また、新聞社が聞き取りを対象にしたのも大手と言われる10社のみということなんです。

要は、大手介護事業者の多くは国の処遇改善制度からの公費を使って相当の賃上げをおこなう。
この公費、一定の基準で国から補助されるもので、そのお金は法人、会社には1円も残ることなく、全額を介護職員を中心に配分しなければならないというものです。

もちろん、詳細に記載がないのでわかりませんが、各社が独自の財源をもって賃上げをおこなう部分があるのかもしれません。

独自財源での賃上げには言及できませんが、この特定加算に限れば、なにも大手ではなくとも中小事業者も導入を開始しています。
当社も既に申請を済ませています。決して全国大手だけではないのです。

一方、あまり話題にもなりませんが、導入する会社、法人はその配分にかかわる仕組みを作っていくことが必要であり、また給与計算などの事務処理なども複雑になります。
それをやってでも各社は処遇改善に取り組んでいることも付け加えておきます。

この記事の見出しだけを介護に携わる方々が見た時、どんな受け方をするんでしょうか?
近くにこの大手の事業所があるのであれば、同じ仕事をして、より高い給料がもらえるのであれば、転職を考える方が多数出てきても不思議ではありません。

もしそれが現実になれば、より人材確保が厳しくなるのは中小の事業者。
そんな事業者が存続することができなければ、本当に介護サービスが成立しなくなる。
ただでさえ中小事業者はスタッフ採用に苦労している現実がある中で、大手に有利になると受け取られるような記事が掲載されるのはやっぱり疑問です。

聞き取りをするのであれば、もっと裾野を広げて様々な事業者に実施してほしかった。
見出しの記載ももっと考えてほしかった・・
あくまでも個人の意見です。

介護をお仕事にされている皆さん、職場を選ばれるにあたっては是非少しでも多くの法人や会社の情報を見ていただき、選択していっていただきたいと思います。
給与面ももちろん重要な要素だと思いますが、各社の姿勢や考え方なども是非聞いていただきたいなと願うばかりです。