2016/11/29
生活支援型 訪問サービス従事者研修にあたって
メディアでも既に取り上げられていますが、これから徐々に介護度が比較的軽い方々に対する、お掃除や洗濯、買い物といった生活を支援するサービスが介護保険の対象から外れ、自治体の事業へ移っていくことになります。このような方々に対するサポートは誰がやっていくのか・・・
我々が本社を置く福岡市でも、「生活支援型訪問サービス従事者研修」を実施し、修了者には認定証を発行することで、多くの市民の方々が高齢者の生活支援サービスに携わることができるようになりました。
介護福祉士等の特別な資格がなくても、3日間の研修を受けることで認定証を習得することが可能となります。
当社は福岡市から委託を受けて、この「生活支援型訪問サービス従事者研修」を実施することになっています。
この12月から来年2月までに、市内で6回の研修を予定しており、定員は合計300名です。
募集開始前、正直に言うと300名の方々が集まっていただけるだろうかという不安もありました。ただでさえ、介護業界ではスタッフ不足に悩まされており、当社も決して例外ではないからです。
しかしながら、この不安は見事に外れ、今日現在で定員を大きく上回る応募があり会場によってキャンセル待ちをお願いせねばならないほどになっています。
中高年層を中心に、特に女性の応募が多数を占めています。
そこで素直に疑問が浮かんだのが、応募いただいた動機って何だろうということです。
勿論、ボランティアの精神に則ってという方もおられれば、身体の介護がないということで、調理やお掃除なら比較的入りやすい内容だということもあるのでしょう。
現在、政府も女性や高齢者の方々がもっと活躍できる場をということで様々な動きをはじめているところかと思います。
でも、余程のことがない限り、やはり仕事からしばらく離れておられるような方々にとっては、「小さく働き始める」といった機会が望まれているのかもしれません。
少しでも働きたい、社会の役に立ちたい、でも直ぐにフルタイムで働くことには少し抵抗があるなという方々も多いのかもしれません。
今回のようなことを機会に、「もう少し働いてみようかな」という方々が増えていくような気運が起こっていけば、それは素晴らしいことだなと思います。
我々民間事業者としても、「こんな働き方はできないんだろうか」ということをもう少し深掘りして、具体化していく必要がありそうです。